ライフ

好きな事より得意な事を優先させる

サッカー指導の世界ではしばしば「サッカーを好きになることが上達への近道」といわれてます。

そのような見解の元では、サッカーを楽しませることからスタートし、そしてサッカーを好きになることで上達の道をたどるというものです。

好き→上達

以下の図のような考えです。

しかし、私の考えは反対で「上達する事でしか、心底好きにはならない」と思ってます。

そして、サッカーを心底好きなる事で、さらに上達への拍車がかかっていくと思っています。
ですので、好きであろうとなかろうと最短距離で上達させる道をとります。

上達→好き→さらに上達

以下の図のような考えです。

どちらが正解かをのべるつもりはないです。人によるのかもしれません。
ただ、私の経験上、このようなベクトルをたどるものだと思っています。

働き方を分類した「ライ○ワーカー」

さて、仕事においても、上記の考え方が参考になります。

皆さんはそれぞれ仕事をお持ちでしょうが、働き方に関してのポジショニングを分類した表現があります。

ライスワーカー・・・生きるために働く
ライクワーカー・・・好きな事を仕事にする
ライフワーカー・・・好きな事を仕事にしながら人からも求められる

先ほどのマトリクス当てはめることができます。

ライスワーカー(A)

左下のライスワーカー(A)は、その仕事への関心度も低く、得意ではない仕事になります。
みなさん一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

どんな仕事も、最初は人よりうまくできるわけでもなく、楽しくもない仕事です。
食べていくため、つまり生きていくために働くという枠です。

ライスワーカー(B)

右下のライスワーカー(B)は、仕事への関心は低いが、なぜか他人より上手に仕事ができます。
ここは生きていくために仕事をする事がベースにありますが、比較的得意な分野です。

一生懸命仕事に取り組んでるうちに、他人より上手に仕事ができることに気づきます。

ライクワーカー

左上のライクワーカーは、仕事への関心度は高いけど、さほど得意ではない分野です。主に、趣味や憧れからスタートさせます。

ライフワーカー

右上のライフワーカーは、その仕事への関心度も高く、得意な分野です。
この枠に当てはまる人は、その仕事が一生の仕事となりうるでしょう。

得意な仕事で顧客が満足する

さて、仕事のパフォーマンスが一番高いのは、右上のライフワーカーになります。
なぜなら、その仕事が好きで、さらに得意な分野だからです。

寝食惜しまず努力し、力を発揮するでしょう。

では、その次はどこでしょう。
右下のライスワーカー(B)になります。

これら2つは、どちらも得意なことをベースに仕事をしているので、顧客から大変感謝や満足されます。なぜなら、自身の能力を最大限に発揮してるからです。

ちなみに、右上のライフワーカーへの道は、以下のように辿ります。

ライスワーカーA(生きるために仕事をする)

ライスワーカーB(他人より上手にできる事に気づく)

ライフワーカー(感謝されることがやりがいに変わる)

好きな仕事では顧客は満足しない

では、左上のライクワーカーはどうでしょう。
ここは趣味や憧れを仕事にしたいという人です。

ここからスタートさせると、非常に難しい問題にぶつかります。

感謝されにくい
仕事が思うようにうまく出来ない
情熱が続かない

なぜこのような事が起こるのかというと、
趣味や憧れを仕事にするとは、関心事が顧客よりも自分に向いている可能性が高いからです。

「私が●●したい」という感情です。

自分がどういう状態でいたいか。自分がどういう立場でいたいか。
顧客よりも自分の立場や状態を優先させます。

自分の状態を優先させる事で、本当の意味で顧客に関心が向かなくなります。

スキルも顧客のためではなく、自身をコーティングするために積み上げるようになります。
なので、当然感謝もされにくく、また、それにより情熱も続きません。

そして次第に、これが本当にやりたかった事なのかと葛藤することになります。
気づけば、ライフワーカーAのポシジョンに落ちつきます。

以上のように、好きや憧れから仕事をスタートさせると、右上のライフワーカーに行く事は非常に難しくなります。

本当に好きになる過程とは、顧客からの感謝やありがとうをたくさんいただき、
それがやりがいに変わる事で生まれます。

ですので、好きなことよりも得意な事をやる必要があるのです。
好きとは感情なのでエゴが出やすいですが、得意とは能力なのでそこにエゴは無いです。

顧客を満足させるのは、感情ではなく能力です。
好きと得意は全くの別物なのです。

好きな事を仕事にしていて上手くいってない方は、一度見つめ直す機会かもしれません。

決めつけない

自分がしたいと思うことなど、あてにしてはダメです。
一度はやってみるべきですが、上手くいかなければ他の選択肢を持ってください。

間口を広げて、機会があればどんどんトライしてください。
そして、人よりうまくできる事や、他人から褒められたり、顧客から感謝をもらえるよう事に敏感になってください。

なぜなら、得意な事は普通に出来てしまうため、本人ではなかなか気づかないからです。

自分の得意な事は何かを真剣に考え、得意な事をやり、人から求められるようになり、そして感謝される事でその仕事を好きになる流れをつくるのです。

得意なことがないといっている人は、まだ本気で探ろうとしていないかもしれません。
さらには、得意な事を認識したくないのかもしれません。なぜなら、自分のやりたい事とは違う可能性があるからです。

しかし、得意な事でしか本当に天職と言われるものにたどりつかないと思ってください。
人生をかけて好きになる仕事とは、得意な事を追求する事でしか見つかりません。

「感情→能力」ではなく、「能力→感情」という道を辿ってください。

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