マーケティング

【望むものは後で回収】あなたが会社に評価されるためには

僭越ながら、私が思い描く理想の会社像というものがあります。

それは・・・

・自分のやりたい仕事ができる(やりがい)
・給与が良い
・待遇が良い
・居心地が良い
・成長できる環境

を叶えてくれる会社などではありません。

会社を通して、これらの願望が実現できれば最高ですが、まずはそれらを最優先にすべきではないといと思っています。

その理由を述べます。

あなたが会社に評価されるためには

多くの人たちは、これらの自己実現を会社に求めます。

これは何を意味するかというと、労働者という立場からすれば、労働を提供する代わりに、対価として自己実現を得るわけであり、合理的に考えれば、提供する労働力や労働時間を最小化し、対価(自己実現)を最大化したいという考えになります。

こうなると、会社内での自己実現の確保を最優先させるため、会社の最優先すべきことを軽視しがちになります。その結果、会社と対立することになり、さらに会社が停滞することを意味するので、結局自己実現も破綻することになります。

これは共存ではなく奪い合いです。
自己実現を優先することにより、結果的にそれらが破綻してしまうことから、自己実現を最優先させるべきではないということです。

では、会社で自己実現を叶えるためにどうすれば良いのか。それは一つしかありません。会社を圧倒的に勝たせることです。これ以外ありません。そうすることにより会社にとって不可欠な存在になり、結果的に望む対価(自己実現)を得ることができます。

要するに、自分より会社を優先させることです。

ただ、これらは頭では理解できたとしても、なかなか実行出来る人はいません。

ではどうしたら良いのか。

それは、会社の掲げる理念に心底から共感することです。

理念とはその会社の在り方であり、人間でいうと生き様に近いニュアンスなので、その会社の生き様自体に惚れこむことができれば、自分事よりも優先させることができるからです。

ただ、会社の理念は抽象的な内容も多くあるし、理解できても共感ができないこともあるので、心底から共感できることはそう簡単ではないと思います。しかし、理念に共感する努力はすべきだと思います。

理念

共感しやすい理念には特徴があります。

その特徴とは、

・誰かのため
・自分たちにしかできない

が明確に表れている理念です。

つまりこれが、会社の戦略とポジショニングが明確であることを意味します。

このような戦略的なポジショニングを取ることで、「我々にしかできない、誰もが手をつけていない問題(社会の課題)」を明確にすることができます。それにより、メンバーが唯一無二の存在として誇りをもって仕事に取り組むことができ、課題の解決に向けて最高のパフォーマンスを発揮し続ける集団になります。

そして、これにより

最高の同僚と、最高の経験と感動を共有する

という体験を得る事ができます。

この体験を得る事を、何よりも優先すべき事だと思います。
この体験にフォーカスする会社が、理想の会社ではないかと思っています。

これらの体験を経ることは、常にチャレンジすることを意味し、

イノベーション、成果主義、自己アップデート

に繋がるので、メンバーの市場価値もどんどん上がって行きます。

そしてその結果、報酬が上がり、やりたい仕事ができ、成長できるなどの、結果として自己実現に繋がるのです。

感情と論理

このような会社の特徴は、感情と論理の二つがバランスよく融合しています。

下の図は、会社が向かうベクトルを表しています。

まずは「社会的な問題の解決」などの感情により会社の向かう方向が決まります。

そして、それを達成するための「付加価値の創造」を論理で導き出して目標に向かいます。

この、会社の向かう感情が「誰かのため、自分たちにしかできない」が明確に現れていればいるほど、チームメンバーがその感情に深くコミットし、目標達成のための、論理によるすべき事を最優先させるため、高パフォーマンスにつながるのです。

しかし、ここで「会社の感情にコミットできない」、または「個人的な感情を優先させる」と会社のパフォーマンスが落ちます。

なぜなら、会社内で個人的な自己実現を最優先させることを意味し、会社の方針と反発し合うことを意味するからです。

イチローや松井は、常に自分の記録よりもチームの勝利に少しでも貢献することの方が大事だと話していました。チームの勝利に貢献するために自分を磨き続けてきた結果、個人の自己実現を達成したのです。

自己実現とは、会社に貢献することで、自身の市場価値を高めた結果成し遂げるものです。
自己実現を、会社に求めるものではないのです。

自己超越欲求

では、なぜ会社の向かう方向が「社会の課題解決」である必要があるのか。

まず、会社は社会の役に立って初めて存在が許されます。
我々が、何を通して社会に貢献しているのかはとても重要です。

そしてもう一つは、人間の欲求に関係してきます。

人間心理学の祖といわれるアブラハム・マズローが唱えた、マズローの5大欲求というものがあります。

【マズローの5大欲求
】

第1段階「生理的欲求」
第2段階「安全欲求」
第3段階「社会的欲求(帰属欲求)」
第4段階「尊厳欲求(承認欲求)」
第5段階「自己実現欲求」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「自己超越欲求」

基本的にこの欲求は、自己の欲求を5段階で説明したものになります。

冒頭で挙げた、会社を通しての自己実現や願望などは、全てマズローの5段階欲求で説明ができます。

しかし、この5段階の更に上に存在する欲求があります。それが「自己超越欲求」という「100%他者のために存在する」という欲求になります。

つまり、人とは自分以外の誰かのために、自己を超えて物事を達成した時に、もっとも喜びを得る生き物なのです。

「誰かのため、自分達にしかできない」にコミットする集団は、一番高次な欲求を刺激するため、チーム内に感情の共有が生まれ、それが目的に向けた意思統一につながり、高パフォーマンス集団になります。

このように、自己実現を凌駕する動機で、真のチームは確立するのです。
ここで言う「自分達にしかできない」という意味は、「現在出来うる能力の範囲内」の事ではなく、「こうなって欲しいという未来への信念」のことです。

お互いが幸せになるには

したがって、会社の向かう方向とは、100%社会や他者のための貢献価値でなくてはいけません。

単に儲けるためや、個人的な感情に向けられたものや、また「勝ち負け」や「強弱」などの相対的は価値に向けられたものではなりません。

ゼロサムゲームは本質的な価値とは言えない非常に脆いものになります。

理念は、「その問題を解決するのは、なぜあなたじゃなきゃダメなんですか?」という問いに答が出せる、絶対的な価値である必要があります。これが社会の貢献に繋がり、最高の仲間と最高の体験と経験を共有できることに繋がり、そして自己実現に繋がります。

つまり簡潔にいうと、会社側は、他にはない独自の生き様を示すこと、働き手は、その生き様に心底惚れ込むことが、お互いが幸せに歩める方法だということです。

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